起风了 | 風立ちぬ-8 NJ:教学部@安娜
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发布于:2019-06-12 17:05

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初声日语教学部&初声日语电台联合制作——全书朗读《起风了(風立ちぬ)》


風立ちぬ-8

朗读:初声教学部@安娜

作者:堀辰雄

音审校对:教学部茉莉&电台Seki

后期制作:小樱

 八月も漸く末近くなったのに、まだずっと寝苦しいような晩が続いていた。そんな或る晩、私達がなかなか寝つかれずにいると、(もうとっくに就寝時間の九時は過ぎていた。……)ずっと向うの下の病棟が何んとなく騒々しくなり出した。それにときどき廊下を小走りにして行くような足音や、抑えつけたような看護婦の小さな叫びや、器具の鋭くぶつかる音がまじった。私はしばらく不安そうに耳を傾けていた。それがやっと鎮まったかと思うと、それとそっくりな沈黙のざわめきが、殆ど同時に、あっちの病棟にもこっちの病棟にも起り出した、そしてしまいには私達のすぐ下の方からも聞えて来た。

 私は、今、サナトリウムの中を嵐のように暴れ廻っているものの何んであるかぐらいは知っていた。私はその間に何度も耳をそば立てては、さっきからあかりは消してあるものの、まだ同じように寝つかれずにいるらしい隣室の病人の様子を窺(うかが)った。病人は寝返りさえ打たずに、じっとしているらしかった。私も息苦しいほどじっとしながら、そんな嵐がひとりでに衰えて来るのを待ち続けていた。

 真夜中になってからやっとそれが衰え出すように見えたので、私は思わずほっとしながら少し微睡(まどろ)みかけたが、突然、隣室で病人がそれまで無理に抑えつけていたような神経的な咳を二つ三つ強くしたので、ふいと目を覚ました。そのまますぐその咳は止まったようだったが、私はどうも気になってならなかったので、そっと隣室にはいって行った。真っ暗な中に、病人は一人で怯(おび)えてでもいたように、大きく目を見ひらきながら、私の方を見ていた。私は何も言わずに、その側に近づいた。

「まだ大丈夫よ」

 彼女はつとめて微笑をしながら、私に聞えるか聞えない位の低声(こごえ)で言った。私は黙ったまま、ベッドの縁に腰をかけた。

「そこにいて頂戴」

 病人はいつもに似ず、気弱そうに、私にそう言った。私達はそうしたまままんじりともしないでその夜を明かした。

 そんなことがあってから、二三日すると、急に夏が衰え出した。

(因中文译文版已有出版作品,故本节目不备注中文翻译)