日语朗读会|四月になれば彼女は第3期-2
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发布于:2019-10-16 20:45

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翻译:朗读会干事@ノゾミオ

以下日文为部分内容,参与朗读会活动即可看到全部文档及译文。


「彼女、ウユニにいるらしいんだ」

「ああ、塩の街ね」

「そう。湖が鏡みたいになるとこ」

「ペルーだっけ?」

「惜しい、ボリビア。そこでアルゼンチン人に告白されたらしい」

 コルクの抜ける音が低く鳴り、藤代がゆっくりと赤ワインを注ぐ。

「素敵。それで彼女はどうしたの?」

 弥生は謝意を示すように会釈し、グラスを受け取った。

「そこまでは書いてなかったな」

「残念」

 弥生が笑う。どこか乾いているその声に、映画のサウンドトラックが重なる。

 君には新しい人生が待っている。医者が青い目の男に優しく語りかけている。忘却はよりよき前進を生む。写真、本、スケッチブック、スノードームにマグカップ。男が消し去るべき彼女との思い出をすべてかき集める。君が僕を消したから、僕も君を消すことを決めた。



「こっちはね、最近ちょっと大変なんだ」

 弥生が、ため息をついた。

「どうしたの?」

 藤代の視線は、変わらず映画にある。

「トイプードルを飼っている若いOLさんなんだけど。メンタルがちょっと調子悪いみたいで」

「そういうの、ペットにも影響あるの?」

「やっぱりあるよね。それでトイプードルまで体調を崩して、自分の足の毛を噛んで抜いちゃうようになって。まるっきり散歩にも連れて行ってないみたい」

「それはかわいそうだ」

「小型犬といってもやはり犬ですから、散歩はしてあげてくださいってお願いしたら、この子はわたしと家にいるのがいいんですって聞かなくて」