<朗読>羅生門 ー 日本の昔話
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发布于:2020-08-21 19:22
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「羅 生 門」 (らしょうもん)  朗読:ハネ 橘


むかーし、むかし。源頼光(みなもとのらいこう)が 大江(おおえ)山の鬼(おに)を退治(たいじ)しました。それから少し経った、京都、羅生門での出来事を今回はお話をしましょう。

巷(ちまた)ではまたしても、鬼がでるという噂がたったのです。今度はなんでも、通りかかった者をつかまえては、『ばりばり、むしゃむりゃ』食べてしまうという評判(ひょうばん)でした。

それは、春の雨がしとしとと降る晩のことです。

四天王(してんおう)と呼ばれる とても強い武士が頼光のお屋敷(やしき)に集まって、酒を酌(く)み交(か)わしていました。話も盛り上がってきた頃に平井保昌(ひらいのほうしょう)が、

「このごろ、羅生門に鬼が出るそうだな」

碓井貞光(うすいのさだみつ)がそれに応えて、

「そういや、俺もそんな話を聞いた」

そういうと、卜部季武(うらべのすえたけ)や坂田金時(さたかのきんとき)も俄然興味(がぜんきょうみ)をそそられて、

「それは本当か!」

と、はやし立てます。だけど一人、渡辺綱(わたなべのつな)だけはふっと笑って言いました。

「そんなにいくつも鬼が出てたまるものか」

すると貞光(さだみつ)は悔しそうに、

「じゃあ、本当にでたらどうする」

と、責め立てます。

「でたら、俺が退治してやるまでさ」

綱も威勢(いせい)のいいことを言い出します。

「よし! 貴様、これからすぐ退治にいけ!」

と、皆はやんや、やんやとまくし立てます。そして綱は、

「よしよし、行くとも!」

と、どんどん支度(したく)を始めてしまいました。

それからしばらくして綱は、真っ暗な中を雨に濡れながら羅生門の前にやってきました。

しばらく門の前を行ったり来たりして鬼が出てくるのを待ってみます。

しかし、鬼らしい者は一向に出てきません。そこで、

「やはり、鬼がでるというのは嘘なのだろう。いや、それとも鬼め、この俺に臆(おく)したか!」

と、帰ろうと馬にまたがったその時です。

急に雨足(あまあし)が強くなって、風も出てきてしまいました。そして馬がぶるぶると身震い(みぶるい)をしました。そのとたん!

何か重(おも)たい物を、後ろの鞍(くら)の上に落ちたような感じがしました。綱が振り返ると、なにやらざらざらした堅い物が顔に触るではありませんか。すると、いきなり後ろから襟首(えりくび)を捕(つか)まえられたのです。

「とうとう出たな!貴様が羅生門の鬼か!」

暗がりの中、鬼が少し笑ったように見えました。

「おれは愛宕山(あたごやま)の茨城(いばらぎ)童子(どうじ)だ。」

鬼は、綱の襟首(えりくび)を持って空の上に引き上げるのです。でも綱は、あわてることなく刀(かたな)を抜(ぬ)きます。

そして、そのままの勢(いきお)いで、鬼の腕を切り落としました。唸(うな)りとも、風の音とも取れるような不気味(ぶきみ)な音が聞こえてきました。それから綱はどさりと羅生門の屋根(やね)に落(お)とされました。

黒雲(こくうん)の方から鬼の声がします。

「腕(うで)は七日(なのか)の間(あいだ)、預(あず)けておくぞ」

そう言うと、鬼は消えてしまいました。落ちてきたものは鬼の腕でした。

腕は赤(あか)さびのした鉄(てつ)のように堅(かた)くて、銀(ぎん)のような毛(け)が一面に生(は)えていたのです。

「腕は七日の間、預けておくぞ」

綱は、鬼のこの言葉を忘れずにいました。それで、万が一取り返されることのないよう、腕を頑丈な箱の中に入れました。また、門の外には『ものいみ』と張り出して、ぴたっと門を閉め、お経(きょう)を読んで過ごしました。

六日間(むいかかん)は何事(なにごと)もありませんでした。そして七日目(なのかめ)の夕方(ゆうがた)の事(こと)です。

綱の家に誰かがやってきました。家来(けらい)がのぞいてみますと、白髪(はくはつ)のおばあさんが杖(つえ)をついて立っています。

「どなたですか」

と、聞きますと、おばあさんは、

「私は綱の叔母(おば)です。摂津(せっつ)の国の渡辺(わたなべ)から、尋(たず)ねてきました」と言うではありませんか。

ところが家来は、

「あいにくでございます。主人は今晩一晩(ひとばん)たつまでは、どなたにもお会いになりません」

そこでおばあさんは悲しげに、

「母親代わりに育(そた)てた私が遠方から尋ねてきたと言うのに会ってもくれないとは……。あぁ、残念なことだ、残念なことだ……」

と、いいながらとぼとぼと帰って行こうとします。

綱は、奥でおばあさんの言っていたことを全部聞いていました。聞いているうちに、どうしても門を開けてやらないわけにはいかないような気になりました。綱は、自分で門を開けたのです。

久しぶりの挨拶が済んだらおばあさんはこう聞きました。

「綱や。さっきの『ものいみ』、あれはどういうわけなのだね?」

そこで綱は、鬼のことを詳しく話しました。おばあさんは、とても興味を持って、

「まぁ、不思議なこともあるものだねぇ。ついでに、その鬼の腕というのをみたいね」

といい出します。綱はすっかり困ってしまいます。鬼の言い残した言葉があるので、今は、誰にも見せることが出来ないと丁寧に断りを入れました。だが、おばあさんは、

「まぁ、年をとって老(お)い先(さき)短(みじかい)い体(からた)だがしかたがない、あきらめましょう」

綱は、またどうしても、鬼の腕を見せなければならないような気になりました。

「せっかくだからちょっとお目にかけましょう」

そういって、箱を開けてしまいます。するとおばあさんは、箱をのぞき込みながら、

「まぁ、これが鬼の腕かい。どれどれ?」

と、いうやいなや、左腕を伸ばして、腕を取ってしまいます。

綱ははっと思うが、もう遅い。おばあさんは、みるみる鬼の姿になっていきます。すぐさま鬼は飛び上がって 屋根を突き破(やぶ)り、遙(はる)か彼方(かなた)の雲の中に逃げていってしまいました。

でもそれ以来、鬼も、ぷっつりと姿を現(あらわ)すことはなくなりました。こうして、都の中でも鬼の噂(うわさ)はぱったりと止(や)んだのでした。



おしまい。



感谢收听(*ノ∀`照)